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うつになると本が読めない!?記憶力や能力が低下する原因とは

2018.6.8

うつになると本が読めなくなるという話を聞いたことはありませんか?

本や書類などの活字を読めない理由には、どのようなことが考えられるのでしょうか?いつも通りに読めるようにもなる?

そんな疑問や、うつ症状を改善する方法などもまとめてみました。

うつが原因で本が読めない?

活字が大好きで、小説などの文庫本をよく読んでいる方は多くいらっしゃいますよね。普段から活字に苦手意識があっても、新聞や漫画、仕事の書類などを読むことはできるでしょう。

しかし活字が好きな人でも、うつ病を発症してしまうと脳の機能が低下してしまい、本を読むことができなくなるのです。書類なども読めなくなってしまうため、基本的な業務を行うことができなくなり、作業能率の低下を起こします。

本が読めなくなってしまう原因は、集中力の欠如によって細かい文字の羅列を頭の中で処理しきれなくなることが考えられます。

また、記憶力が低下してしまうことも、読書の妨げになるでしょう。本の中のストーリーを記憶することができないため、何度も前のページに戻って読まなければならなくなります。

このように集中力が欠如し、記憶力も低下している状態では読書はもちろん書類に目を通すことも困難に感じます。それを無理に行おうとすることで、イライラや落ち込みを助長させるの原因となってしまいます。

軽度のうつを見抜くには?本が読めないことや睡眠などに注目

軽度のうつ病の場合、あまり大きな症状が出ていないために本人や周りの人も気づけないことが多いです。身体的な症状が現れていても、それが心の病からきているものだとは思えないでしょう。そのため、すこし厄介な病気だと言えます。

精神科医の医師が軽度のうつ病(抑うつ状態)だと診断するには、下記のような基準を基に診察します。

①ほとんど毎日、うつ気分を一日中抑えることができず、抑うつ状態の日が多い日々を2年以上続いている

②①の症状に加えて、以下の項目のうち2つ以上の症状が1年~2年以上続いている

・不眠、または過眠
・食欲減退、または過食
・気力の減退や疲労感がある
・判断力や集中力が低下
・自尊心の低下(身だしなみに気を遣わない、片付けられない)
・絶望感

②のような項目の症状は、健康な人にもよくあることです。しかし、うつ病の方と大きく異なる点が、その症状や落ち込みが継続的にあるということです。

また、断続的に起こる症状だとしても、1~2年ほど症状が続くようであれば、それもうつ病を疑いがあるとみなされるでしょう。

うつで料理本が読めない主婦の体験談

うつ病になった時は、本を読む気になれないどころか、読んでいても頭には入ってきませんでした。ただ「文字を目で追っている」というだけになり、それだけでも疲れてしまいます。

主婦なので買い物にも出かけるのですが、そこで献立を考えることができませんでした。ただ店内をグルグルと何周もするだけで、「これと家にある食材で、今夜はアレにしよう」という筋立てして考えることができないのです。

苦労してようやく買い物を済ませて帰宅し、キッチンへ立つのですが、今度は料理の手順を思い出したり考えることができません。料理本を読むことができないし、切る・煮る・焼くの同時進行ができないこともありました。

そうなると頭が混乱して料理することも嫌になり、できない自分の不甲斐なさを感じながら、キッチンに座り込んで泣くことが多かったです。そういう時は、夫に電話をして惣菜やお弁当などを買ってきてもらい、家族に食べてもらっていました。

毎回、前回の診察からの病状を確認してくれ、きちんとカウンセリングしてくれる医師を探しました。その医師と薬の副作用などを相談し、処方通りに薬を飲み続けることによって症状は改善してくるようになりました。

少し時間がかかりますが、出来なかったことが少しずつできるようになってきます。まだ集中したり記憶することが思うようにできないこともありますが、混乱して泣き崩れるような事はなくなりました。

うつになって本が読めないような時の対処法

集中力や記憶力が低下してしまっている状態では、無理に本を読まずに気分を変えることが大切です。そのような時は、次のようなことをして、少しでもうつ症状を緩和させてみるといいでしょう。

1.軽く身体を動かす

脳に適度な刺激をすることで、うつ症状を緩和させる効果があります。気分が落ち込むと身体に力が入ってしまい、ガチガチな緊張状態に陥っています。そこで軽い運動することで、身体がほぐれてリフレッシュすることができます。

何もする気が起きない場合も、散歩などから行ってみるといいでしょう。適度な疲労は寝つきも良くしてくれます。

2.睡眠不足を解消させる

寝つきが悪かったり、短時間で目が覚めてしまうなど、十分な睡眠時間が取れない状態が続くと、脳の働きを悪くさせてしまいます。これによって思考力や集中力が低下させてしまうのです。

脳の疲れを取り、十分な休息を取ることで脳の機能が回復してきます。

3.やれるだけやってみる

生活や仕事をしていると、どうしても集中しなければならないことが出てきます。その時は、やれるだけやってみましょう。もしできないと思った時は、すぐに一旦やめて、少し経ってまたやれそうならチャレンジする。そのように繰り返すことで、意外と集中してできたという達成感を得られることもあり、今後の励みにもなります。

やる気が出ない…そんなうつ症状の時はノルアドレナリンを出すといい

「今日はやる気が出ないなぁ」と感じる時は、注意力が散漫してミスが多くなります。これは健康な人でもよくあることで、ノルアドレナリンが低下しているからと言われています。

ノルアドレナリンは『意欲を高める=やる気』に繋がります。このノルアドレナリンを脳に分泌させるには、次の3つの方法があります。

1.デットライン効果

やらなければいけないことに、期限を決めましょう。そうすることで緊張感が生まれてきます。はっきりとした期限がないことは、他の人に宣言するといいでしょう。

2.苦い経験をする

難しい問題に直面して苦い経験をすることで、自分ができないこと、覚えれないことに悔しい思いをするでしょう。その感覚がノルアドレナリンを活性化して、脳へ分泌されます。また、インプットの学習や経験だけれはなく、アウトプットの学習や他人へ経験談を話すなど行うことも効果があります。

3.ワーキングメモリー

机の上がゴチャゴチャしていたり部屋が片付いていないと、集中力の妨げになります。これによって、ちょっとした内容を記憶することができず、ミスをしてしまうことがあります。そのため、常に整理整頓をするように心がけしましょう。少しやる気が無いように感じた時は、机の上やカバンの中などから整理することをおすすめします。

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