新しいメモのカタチ

新しいメモのカタチ│サーチノート

愛犬が階段から降りれない!犬の性格と身体の負担について

2018.6.3

犬との散歩中、階段を楽しく駆け上がって行く光景はよく目にすることがありますよね。
いざ帰ろうとすると、階段を降りれないのか怖がってしまうことも。

『家の階段も無理…』という飼い主さん必見!犬の性格と身体の負担などを解説いたします。

犬が階段を降りれないのには理由があった!犬の気持ちで考えてみると

犬の視界を、私たちの目線で考えてみましょう。階段を上る時は、目線と同じかそれよりも大きい壁があるのと同じ状態になります。

私たちの場合、その壁を乗り越えようとする時は、手を伸ばして一番高いところを掴んで登ります。しかし、犬の場合は腕の“引く力”で身体を支えることができません。
そのため、腕を“押す力”で身体を押して脚を上げ、脚が高い位置に近づいたら脚を付けて登っていくのです。
これは若い犬であれば簡単にできることなのですが、年をとって身体がうまく動かなくなった犬には相当の負担がかかります。

また、降りる時はその逆ですので、段差になっているところを手から降りなければなりません。手で身体を支える姿勢は、私たちでも腰にも大きなダメージが掛かってしまいます。犬も同様に背骨や腰に負担がかかってしまうのです。

人間と犬との体の構造は異なる部分も多いので、負荷がかかる部分は若干異なります。しかし、おおまかにこのような負担がかかるという事を理解しておくといいでしょう。

小型犬が階段を降りれない!訓練すれば降りられる?

室内で小型犬を飼っているという方も多いですよね。しかし家の中の階段やベランダの段差を乗り越えることができなくて、愛犬の行動範囲が狭くてかわいそう…と感じてしまいます。そこで、階段などの段差を降りる訓練をしてみてはいかがでしょうか。

犬は慎重派で少し臆病な性格を持ち合わしています。特にヨーキーなどの身体の小さい犬は、階段の昇り降りは訓練をしなければできるようにはなりません。

階段の表面が木の素材だと、足を滑らせてしまうためケガの原因となってしまいます。マット素材の階段、木の素材の上に滑り止め防止のマットを貼り付けると安全です。

訓練は1日1回行えば、1週間ほどでマスターするでしょう。

一番下の階段の段差に愛犬を乗せ、飼い主が愛犬の片足ずつ床に付けてあげましょう。逆立ちのような姿勢になっても安定しているようなら、手を離して階段の下から愛犬を呼んであげます。

怖がってしまっている場合は、マスターするまでに時間がかかるかもしれません。1段できるようになったら、次は2段…3段…と少しずつ増やして訓練してみましょう。上手くできたら、めいいっぱい褒めてあげてください。

犬の負担を考えて階段を降りれないように工夫を

ケガをしてしまったり、年をとった犬には、階段を昇り降りさせない方がいいでしょう。そのためには、飼い主さんの配慮が必要となります。

①階段の昇り降りの際は、飼い主さんが抱きかかえて移動する
②階段の前にゲート設置して、犬が自由に行き来できないようにする
③階段をなくしてスロープなどのバリアフリー構造にする

バリアフリーは高齢者や障害がある方だけではなく、犬にとっても優しい構造となります。出費が大きいため、愛犬だけのために…となると躊躇してしまいますが、今後の自分たちの生活のためにと思うとできなくもないですね。

基本的には飼い主さんが抱きかかえて、段差を移動するということが多いようです。しかし中型犬や大型犬は重たいため、飼い主さんの腰にも少し負担をかけてしまうかもしれません。

それならば、階段の前にゲートを設置する方法が一番簡単かもしれません。飼い主さんの移動がスムーズにならなくなりますが、これも愛犬のためですよ。

階段やフローリングは犬にとって危険がいっぱい!

階段の昇り降りやソファーやベッドの昇り降りは、犬の足腰の大きな負担になります。階段や床の素材がフローリングだと、足を滑らせてしまいます。それによってヘルニアや膝蓋骨脱臼になってしまうこともあるのです。

犬にとってはどんなに低い段差でも、基本的に腰へ負担がかかります。
上の段に前足を置いて後ろ足を持ち上げる姿は、前足に全体重がかかってしまい、腰にも影響を与えます。
これが日常的にあると、ヘルニアになってしまうこともあり、悪化すると四肢マヒに繋がるのです。

この階段などによる足腰の病気になるのは、全て犬種だけです。犬は元々地上で生活する生き物で、猫のように木登りなどをする習性がありません。そのため猫に比べると足腰の柔軟性がなく、衝撃を受けると影響を受けやすい身体の構造をしているのです。

この犬の構造などを知らずに過ごしていると、見えないところで負担が蓄積し、ある程度の年齢なると不調になってしまう原因となってしまいます。

犬が階段を降りれないのは自分を良く知っているから

犬は自分の身体の大きさをきちんと把握しており、頭の中に『ボディーイメージ』を持っています。

私たち人間はお尻や足先を舐めるという行為をするのが構造上難しいですが、犬は自分でお尻や脚、尻尾などを舐めたりすることができます。
その行為を通して、自分の鼻先から尻尾までの位置関係を把握して『ボディーイメージ』を作っています。

それがあるため、ぶつかりそうになった時は止まったり避けたりするのが得意ですね。自分が入れなさそうな隙間に、無理やり入ろうとする行為もなかなかしません。それは自分の事を良く知っているからなのです。

それは階段を昇り降りする時にも発揮します。「階段の段にお尻をぶつけちゃう。」「このステップの幅は、足を上手くのせれない。」など、犬なりに判断して階段を昇り降りしないこともあります。

この時、過去の経験も参考にします。「前に階段から落ちてしまった。」という意識から、こけた時の痛みなどを思い出し、恐怖心を感じます。それらが重なって、階段から降りれないということもありでしょう。

 - 動物・ペット