カエルの鳴き声が夜に聞こえる理由とは?カエルの鳴き声について
2018.5.29
ケッケッケッ、クククックククッ、ブォーンブォーンなどいろいろなカエルの鳴き声がありますがこの鳴き声が聞こえるのはだいたい夜なような・・・?
夜になるとカエルの鳴き声が聞こえるのはどうして?
気になるカエルの鳴き声について紹介します。
目次
夜にカエルの鳴き声がよく聞こえるのはどうして?
カエルの鳴き声がよく聞こえるのは、夜行性だからです。昼間は、敵に見つかってしまうおそれがあるため夜に鳴いて異性に自分の場所を知らせるのです。
カエルがよく鳴くのは繁殖時期となり、寒さの残る早春と田植えの頃となります。
早春の時期は、まだ寒いためカエルが鳴いていても気がつかないことが多いでしょう。期間も2~3週間くらいです。
田植えの時期は、約1ヶ月以上続くようです。
早春の頃より、期間が長いためメスの産卵準備ができるまでにオスが集まってくるのでメスよりオスのほうが数が増えてしまうそうです。
初夏から夏の終わりにかけては、オスたちの激戦が繰り広げられカエルの鳴き声がよく聞こえるのです。
カエルが鳴くのは異性にアピールするためなのでオスしか鳴きません。
オスののどには鳴嚢(めいのう)という鳴き袋があり、この部分を膨らませて鳴くことができるのです。
このオスの鳴き声は「広告音」と言うそうです。
自分の縄張りに他のオスが入ってきたときにも鳴嚢を使って鳴きます。
夜にカエルが鳴く理由はひとつではなかった!?
カエルは、種類にもよりますがなぜかメスよりオスの数が多いです。
繁殖をするためにオスは鳴き、近づいてきたメスに抱きつきます。
このときに、間違えてオスに抱きしまうことがあります。抱きつかれたオスは、メスではないことを教えるために求愛の声とは違う声を出して相手に教えるのです。
ニホンアマガエルは、雨が降る前に鳴くことがあるそうです。気圧の変化を感じて、雨が降ることがわかり嬉しくて鳴くのかもしれません。
また、敵が近づいたときに鳴くことがあります。力を入れてジャンプするときに、声が出てしまうのだそうです。仲間に危険を知らせるためとも言われています。
カエルにはいろいろな種類がいますが、鳴き声を聞き分けられるのか不思議ですよね。
実はカエルは耳がいいんです。目の後ろに、丸くて大きな鼓膜(こまく)があり鳴き声を聞き分けることができるのです。
さまざまなカエルの声が混ざってもメスはなかまのオスの声を聞き分けることができるのだそうです。
夜に聞こえるカエルの鳴き声は、きちんと計算されていた!?
オスがメスにアピールするためにカエルは鳴いているのですが、この鳴き声を出すときには意外にもルールがあったんです。
カエルは、やみくもに鳴いているのではなく近くにいるオスのカエルと声をずらして鳴いているそうです。
メスにアピールしたり、オス同士で存在を知らせ合うために鳴いているのにかぶってしまってはいくら耳のいいカエルでも聞き取りにくいのでしょう。
オスは、自分の鳴き声がよく聞こえるように譲り合いながら鳴くのです。
鳴き声を出すときにも計算しているなんて神秘的、いや頭脳的ですね。
また、一斉に大量のカエルが鳴きやむときがあるのを知っていますか?
このときこそ、メスにアピールしたほうがよさそうですが敵があらわれたときは周りのカエルたちもそれを察知して一斉に鳴き止み、自分たちの居場所を分からなくするのです。
一組ペアができるとオスが鳴くのをやめるとも言われています。
メスがきたら、鳴いてる場合ではないですよね。
カエルの鳴き声の種類について
カエルの鳴き声にはいろいろなものがありその鳴き声を紹介したいと思います。
まずは、mating callと呼ばれる求愛音。
繁殖期にオスがメスを呼んで産卵を促すための鳴き声のものとなります。
territorial callと呼ばれる縄張り音。
これは、繁殖期にオスが他のオスに対し、縄張りを主張するためのものです。他のオスとの距離や行動によって縄張り音を複雑に変化させるカエルもいるそうです。
advertisement callは広告音。
カエルの合唱のことで、繁殖期にオスが他の個体に対してメスを引き付け、オスを排除するためのものとなり求愛音と縄張り音の両方を広告音と言う場合もあります。
release callは解除音。
他のオスにメスと間違われて抱接されたオスが出す鳴き声です。
warning callは警戒音。
敵が近づいたときに発します。人影や物音が近付いたときに一鳴きして逃げるときに使われます。
distress callは危険音。
敵に捕まったときに出します。蛇に巻きつかれたり、人が強く握りしめたりすると鳴きます。
rain call,shower callは雨鳴きのことです。
雨が降りそうなとき、降っているときに発します。
アマガエルを飼うなら鳴き声にご注意を
雨が降りそうなときに鳴くアマガエル。小さいカエルといえどもなかなかの声量です。
昼夜関わらず、鳴いてしまうので注意が必要です。
アマガエルが鳴いても周りに迷惑のかからないように配慮が必要です。メスであれば、鳴き声を出さないのでアパートなどで飼う場合は性別を調べてから飼うといいかもしれませんね。
また、鳴き声のほかにも注意してもらいたいことがあります。アマガエルを触った後には必ず手を洗うようにしてください。
アマガエルを触った手で傷口や目を触ってしまうと、痛みを感じたり、最悪の場合は失明してしまうことがあります。
アマガエルの平均寿命は5年程度ですが、うまく飼育すれば10年くらい生きることもあるそうです。
触ろうと手を近づけると手の上に乗ったり、指にしがみついたりしてくるアマガエル。夏休みの自由研究にもいいですね。
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