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日本の刑務所で提供されている食事について紹介します

2018.8.16

刑務所内では、どのような食事が提供されているのか、入る予定はなくても気になりますよね。

昔のイメージだと、「臭い飯」とも言われたように美味しくない印象がありますが、時代が変わった今はどのようになっているのでしょうか?

日本の刑務所で提供されている食事についてご紹介します。

日本の刑務所の食事では、甘いものはほとんど食べられない

刑務所内では、支給される食べ物以外は食べることができません。
特に嗜好品である甘いものは、食べる機会は滅多になく、一般人のように気軽に食べられるものではありません。
甘いもの好きな人にとっては、とても辛い環境でしょう。

刑務所内では、みんな同じ食事を提供されます。
しかし、受刑者のランクによって、食事以外にお菓子やジュースが支給されることがあります。

刑務所のランクとはどのようなものなのでしょうか?
それは、優良な受刑者かどうかということです。
このランクは5段階あり、1~5に分類されます。

これは、毎年4月と9月に評価が決まります。
採点基準としては、日常生活の態度や、工場内での勤務態度、刑務官に対しても礼儀や言葉使い、レポートなどの提出物をきちんと出しているか、周りの受刑者との協調性など、さまざまなことを対象にランク付けされます。

ランクが上がることによっていろいろな優遇措置が取られますが、その中でも「お菓子が食べられる」というのは、人気のある優遇です。

日本の刑務所の食事、みんなが楽しみにしている特別メニューは?

●お正月

刑務所ではお正月も行事にそった料理が出されます。
正月の3日間は、毎朝雑煮も出ますし、元旦の朝は特に豪勢で、これが本当に刑務所の中なのかと錯覚するほどのごちそうです。
おせちの折り詰め、マグロの蒲焼、牛肉のステーキ、エビチリなど、一般の家庭よりも高級な食事かもしれません。

また、年末の30日から年明け3日までの5日間は、祝日扱いになり、毎日お菓子も支給されるそうです。

刑務所の普段の食事と言うと、麦飯と野菜中心のメニューが多いので、自然と体重管理が行われます。
お正月の間は豪華な食事と甘いもので、2~3キロ太る人もいるくらいです。

●観桜会

いわゆるお花見です。
お花見と言うと、桜並木や多くの桜の木の下で行うのが一般的ですが、刑務所は違います。
グランドにある1本の桜、その桜の周りに集まり、お菓子とジュースで花見です。
話で盛り上がることも出来ずに、ただ食べるだけに近い感じかもしれません。

●クリスマス

クリスマスには、夕食の際に小さなケーキが出されます。
それとは別に希望者のみ参加できるクリスマス会というのがあります。
講堂で行われ、地元の教会から牧師さんと、女性の歌手がクリスマスソングを歌います。あまり期待していなかったが、実際に歌を聞くと心が癒され良かった、という声も聞かれました。

日本の刑務所の食事、個別に対応する場合も

日本の刑務所の食事は、豚肉禁止のイスラム教徒のための食事もあります。
肉は抜かれ、他の人とは違う色の容器で提供されます。

イスラム圏の受刑者であっても、本人が希望しなければ一般の食事と同じです。
普通に、お肉を食べる受刑者もいます。

また、アレルギーにも対応した食事が出されます。
房の番号札に食事制限の札がかかっていて、わかるようになっています。
また、服用している薬によって食事が制限されるものもあります。
心臓の病気により、納豆が食べらない人もいます。
そのような人も、わかるように書かれています。

食事に関しては、事前にいろいろと聞かれます。
アレルギーはあるのか、現在持病があるのか、宗教上食べられないものはあるのか、これらのことにも対応した食事が提供されています。

中国で話題になった日本の刑務所の食事

2016年に中国のサイトでは、日本の刑務所内の食事について紹介される記事が話題を集めました。

刑務所では、まずくて栄養もない食事が当たり前だが、日本ではこんなに違う、と紹介されました。
刑務所で提供される食事の写真をたくさん掲載し、メニューの豊富さと考えられた食事のバランスに驚きの声が上がりました。
少年刑務所であれば、成長に必要な栄養が摂れるように考えられていたり、高齢の受刑者には消化に良いメニューが提供されたりと、その配慮に対し、たくさんのコメントが寄せられました。

「なんて人間本位な刑務所だ」という声や、「これが本当なら日本の刑務所に入りたい」という声。
「中国の出稼ぎ労働者よりも豪華な食事」とか、「うちの大学の学食よりもいい食事」とのコメントもありました。

刑務所と同じ食事ができる刑務所ミュージアム

刑務所ミュージアムは、囚人体験ができる、ちょっと変わった博物館です。

網走監獄の跡地に出来たミュージアムで、当時の舎房や教誨堂、明治時代から使用されてきた器具や歴史物が展示されています。

そして、網走刑務所で受刑者が食べている食事をこちらで食べることができるのです。
それを食べらる場所も、実際に刑務所で食堂として使われていた建物です。

気になる味はどうなのでしょうか?
定食のセットになっていて、麦飯、焼き魚、小鉢、味噌汁などを食べることができます。味は意外に美味しいと評判です。

当時の受刑者は、食費を減らすために、自ら農業をして作物を育てることもあったそうです。
開拓のために、重労働をしていた受刑者もいましたし、食事の時間が一番楽しみだったかもしれません。

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