dvの加害者は子供の頃、親からDV被害者であることが多い
2018.7.28
dvの加害者は、親からDVをうけたり、親がDVをする環境で育っていることが多いです。
家庭とは、子供にとって唯一安心できる場所でなければ、いけません。
その家庭が日常的に暴力にあふれている環境だったとすればその子供は「暴力」が普通のことだと感じながら生活し、大人になります。
DV加害者の多くはDVの被害者なのです。
負の連鎖を止めるためにも、自分に症状が出ていなくても、カウンセリングを受けることをお勧めします。
目次
dvの加害者は、親から暴力を受けて育っていることが多い
国の調査によると、父親が母親に対して暴力を用いて支配する、いわゆる「DV」が行われている環境で育つ子供に聞き取り調査を行いました。
その結果、父親から母親に対して行われる、暴力の目撃率は100%でした。
また、子供自身も身体的暴力を受けたことのある子供は、約70%にも上るそうです。
こういった環境で育った子供は、自分が親になった時に、同じことを繰返してしまう可能性が高いのだとか。
このDVについて考えてみました。
dvの加害者は親の支配から逃れられていない
『DV』とは「支配、そしてコントロール」です。
『DV』にはいくつかの種類があり、多くは複数のDVが組み合わされて行われます。
暴力を振るうなどの、身体的な暴力により、力で相手を支配することも『DV』ですが、心理的に相手を支配し、自分の思うように動かすことも『DV』です。
・夫が帰ってくる時間になると緊張する
・なにか欠点を見つけられて責められるのではないかとビクビクする
・夫の顔色を伺いながら生活している
・お金を与えられない
・無理な要求をされて、応えられないと一方的に責められる
など、いつもおびえて生活することになります。
男女差はあれ、人間は平等です。
どちらか一方の言うことだけを聞き入れなければならない結婚生活などあってはならないのです。
そして、そういった、不均等な力関係の中で育った子供は、安らぎを感じられないまま成長していきます。
dvの加害者は、親が日常的に暴力を行う家庭で育っている
親のDVを目の当たりにして、育ってしまった子供は、例えば父親が母親に対して手をあげたり、怒鳴りつけたりすることが当たり前だと思ってしまいます。
そして、そういった行為は他の家庭でも行われていて「普通」だと思って育ってしまいます。
日常に暴力があるなんて私たちからすると「異常」ですよね?
でも、暴力がない日常があることすら知らない子供も、世の中には存在します。
父親が家族を殴ることが当たり前の生活を送り続ける子供は、成長するにつてそれが「普通」ではないことを知ることになります。
普通ではないことを学ぶけれど、暴力が日常的であった幼少期を変えることはできません。
そして、DV気質の男性に「選ばれて」しまいます。
DV気質の男性は自分の支配に耐えられる女性を見つけ出します。
小さいころから、父親の暴力や理不尽な要求に耐えてきた女性はパートナーの暴力を「やっぱり男性は女性を殴るものなのだ」と受け入れてしまいます。
これがいわゆる負の連鎖ですね。
DVによる精神的なダメージは一生消えない
強いイメージの男性から、弱い女性への暴力と言うイメージがあるDVですが、現実は男性が被害者であるDVも、女性が被害者であるDVと同等に存在します。
父親から虐待を受けながら育った女性が、結婚後にパートナーである夫に対して暴言を吐いたり、時にモノを投げつけたりと、暴力行為を行ってしまうことがあるようです。
後で後悔し、謝罪しますがイライラしたり、ストレスがたまってくるとやはり同じようなことを繰返してしまうようです。
虐待を受けた親に対しての怒りが、パートナーに向いてしまうことが原因の一つだそうです。
ひどいことをされたらその相手に対して復讐してやりたいという気持ちを、持ってしまうことは当然のことです。
でも、それを別の誰かで晴らしてしまうのはいけません。
復讐や暴力で解決できることではありません。
日常的に暴力や抑圧された環境で育ってきているので、わからないかもしれませんが、そういった環境は「あってはならない」のです。
子供の頃は、イヤな感情をシャットアウトしながら日々生活してきたでしょう。
でも、毎日いろいろなことに傷つきながら成長してきたことは間違えありません。
ですから、大人になって自分がパートナーに対して、身体的な暴力や、精神的なコントロールをしてしまうのなら、すぐカウンセラーに相談しに行きましょう。
「負の連鎖」をあなたで断ち切らなければあなたの子供も将来同じようなことをする大人に成長してしまいますよ。
自分の子供時代は安心・安全で楽しいものでしたか?
あなたは心に病気を抱えてしまったまま、大人になってしまいました。
本来ならば、大人にケアしてもらえるはずなのに、大人に傷つけられてしまいました。
その傷を治さなければ「負の連鎖」はずっと続いてしまいます。
どのような理由であっての暴力は許されない
どのような理由があっても、暴力とは「犯罪」であることを認識しなければいけません。
パートナーから、身体的に暴力を受ける女性は、精神的にもコントロールされてしまっています。
ですから「暴力ふるわせてしまう自分が悪いんだ」と思わされてしまいます。
よって「私さえ我慢すれば」や「私があの人の言うことをきちんと聞いていれば」などと考えてしまい、問題が表面化することがなかなかありません。
また、「私さえ我慢すれば」と言う考え方は相手を付け上がらせ、暴力をよりエスカレートさせてしまいます。
もう一度いいますが、どのような理由であれ「暴力」が許される状況とは存在しません。
そして、暴力は「犯罪」なのです。
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